夜も朝へと変わるそんな遅い時間にポツリと小さい光で何かを必死に見て、書いている少女が一人。
「ん、……もうこんな時間ですの」
 ふと時計を見てみると、針は2のところを指している。どうやら長い時間集中していたらしい。元々、彼女は勉強が出来るためそこまでやる必要はないのだが、そこは性格が出ているのかやらないといけないと思っているらしい。しかし、そこがとても彼女らしいと言えばらしいのだが。
「ん、ん〜〜〜……と」
 ルームメイトを起こさぬよう、静かに体を伸ばす。ポキポキと体が軋むようになる。結構な時間同じ姿勢で勉強をしていたらしい。
「ふぁ……ぁ」
 あくびが出て、少し瞼も下へ下へと落ちそうになる。
「まだ、半分しか終わってないのに……」
 そう言いつつも、目は静かに閉じ、意識は少しずつ下へ下へと堕ちていく。

 


「……ちゃん」
 ゆさゆさと体を揺らされる。
「ん、……ぅ?」
 まだ半分寝ているせいか、うまい具合に目の焦点や意識がはっきりしない。
「さーちゃん、朝だよ〜?」
 ああ、ルームメイトに起こされているのか……、そう分かったのも束の間。
「い、いま何時ですの!?」
「ひゃあああああ!!」
 朝から忙しくなりそうですな。


さーちゃんで遊ぼう。ルームメイト編

 

 

「ま、まだ勉強も終わってないのに……」
 やれていない自分に何かを言いたいようだが、うまく言葉に出来ていない。
「はい、さーちゃん。これ飲んで落ち着いて、ね」
 と、白のマグカップを渡されて少し彼女は落ちつきを取り戻す。中身を見るとルームメイトの好きな飲み物が入っていた。
「特性のココアですよ〜」
 彼女と同じく、白のマグカップを持ったルームメイトが一口ココアを飲む。
「いつもと同じ味にしてみたよ」
「ありがとう、小毬さん」
 お礼を言って一口飲んでみる。甘い味がほわーっと口の中いっぱいに広がり、喉へとすぅっと流れていく。
「おいしいですわ」
 彼女は一言、小毬に言う。
「私とさーちゃんはルームメイトだもん。これくらいは当然ですよ〜」
 ドンと意外に大きい胸に手を当てる。彼女は少し羨ましく思えた。
(どうしたらあんなに大きくなるのかしら……)
 自分の胸へと視線を移してみる。かのライバル(自称)の胸となんら変わらないペタンとした胸が見えた。
「……じっ」
 自分の胸から小毬へと視線を変える。かのおっぱい星人(あれは凶器だと思う)よりは、数段劣るも普通の女性からしてみれば十分な胸の大きさだと思われる。
「な、なんかさーちゃんからすごい視線を感じるよ……」
 後ずさる小毬。それを攻めるかのように追い詰める彼女。
「その……双丘を私に揉ませなさーーーーーーい!!」
「ひゃああああああああ!!」

 


* * *

 


「う、ぐす。ひどいよ、さーちゃん」
「わ、悪かったとさっきから言ってますでしょう?」
 どうやら好きがってに触った罰というわけでしょうか。彼女が小毬に怒られています、正座で。
「だいたいさーちゃん、最近節操がないんだもん。いくら私たちが親しいからってあんなこと毎日やられたらこっちがもたないよ」
「こ、今度からは気をつけますわ」
「その言葉、もう何回目かなぁ?」
「うぅ……」
 小毬がどうやら彼女に押し勝っているようだ。ぐぅの根も出ていないようだ。
「ん、ん? どうなの? さーちゃん?」
「あ、あうううううっ!」
 説教を30分くらい受けていたのか、彼女の足は限界であった。それが解かれるように痺れの衝撃が彼女の体へと伝わっていく。小毬の顔は少し小悪魔チックに微笑んでいた。
「ほら、どうしたの? さーちゃん」
 さらにつんつんと足を優しくも的確に突いていく。彼女は悶絶するのみで抵抗は出来ない。否出来るわけがない。足の痺れはそれほど強烈だったのだから。
「あ、あふぅ……」
 ぐったりと床にひれ伏す彼女。小毬も満足そうな顔だった。
「さーちゃん気をつけてね」
「わ、分かりましたわ」
 くすくすと笑う小毬と対照的にぐったりとした様子の彼女であった。
「……こ、小毬さん」
「なぁに? さーちゃん」
 いかにも彼女の次の言葉が分かる様子な顔をしている小毬。
「そ、その……こ、この格好は恥ずかしいのでやめたいのですが……」
「だーめ。それはさーちゃんが私の胸を弄った罰なんだから」
「うぅ……どうして私がこんな目に」
 肩、太もも、背中などなど至る所が露出している服……というかエプロンを付けている。俗に言う裸エプロンというやつである。下着は小毬にとっぱられたようだ。
「んふふ〜、さーちゃん」
「ひゃあ! ど、どこを触っているんですの!」
「さーちゃんのむね〜」
「い、言わなくてよろしいですわっ!」
 さわさわといった感じで優しく包み込むように撫でていく。撫でられるたびにぴくぴくと彼女の体は震えるように反応を繰り返す。
「さーちゃん、かわいい〜」
 その反応を繰り返す彼女をさらに虐めるかのように指を動かしていく。
「ん、んぅ……や、やめてください、こ……こまり、ひゃう!」
 小毬に懇願するもそれは嬌声に終わり、結果的に小毬をさらに動かす原動力になる。
「分かったよ〜」
「え?」
 ぴたりと小毬の手が止まり、快感が途切れる。嬉しいはずなのに、どこか寂しさを感じさせる。
(も、物足りないですわ……)
 それが10分以上続くと、彼女はもじもじとし始める。
「さーちゃん。なんぜ太もものあたりをもじもじと動かしてるの?」
(い、いじわるな言い方ですわ。分かっているはずなのに)
 そう、小毬は分かって聞いているのだ。ただ彼女の反応を見たいがためにそんな意地悪な言い方をしているのだ。
「ちゃんと言えば最後までやってあげるよ?」
 ニコニコ顔でこちらの様子を覗き込むように見てくる。
(やってもらいたい。でも……)
 言ってしまったら自分は快感に負けたということになる。それは避けたい。でも、最後までやってほしい。その二つの気持ちが彼女の中で動き淀めいている。
「どうするの? さーちゃん。私はどっちでもいいけど」
 急かすような言い方をする小毬。卑怯極まりない。
 そして、彼女は覚悟を決めたかのようにこう言った。
「さ、最後までやってくださいまし。小毬さん」
「はい、良く言えました」
 さも、彼女がこう答えると分かっていたような感じの様子だった。すぐに上に舌を出し突起を舐める。下には手をぬるりと言った感じで触る。
「あ、ふぁあ! こ、こまりさん! こまりさん!」
「うん、逝っていいよ。さーちゃん」
 びくんびくんと痙攣を数回くり返す。どうやら達してしまったようだ。
「ふふっ、さーちゃんって嫌がってる割に感じやすいだもんなぁ」
 くすくすと笑う小毬。

 

彼女の名前は笹瀬川佐々美。小毬の被害を一番に受けている人物である。
 

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